「3・1・2弁当箱法」ってなぁに?

「3・1・2弁当箱法」
「3・1・2弁当箱法」ってなぁに?

「3・1・2弁当箱法」は、お弁当箱をものさしとして

1回の食事で、何を、どれぐらい食べたらいいのか
を誰でもひと目でわかるように工夫した方法です。

一人ひとりに合ったサイズのお弁当箱に

・ごはん(主食)が
・メインのおかず(肉や魚などのおかず/主菜)が
・野菜のおかず(野菜やきのこ、海藻などのおかず/副菜)が

「3:1:2」の割合で詰めると、量りも計算機も食事管理アプリも使わずに、自分に合ったちょうどいい量のバランスのとれた食事が簡単にわかります。
キーポイントは5つのルール
順に詳しく見ていきましょう。

「3・1・2弁当箱法」の5つのルール

ルール1:食べる人にとって、ぴったりサイズの弁当箱を選ぶ

「3・1・2弁当箱法」では、お弁当箱のサイズが重要!
その人の1食に必要なエネルギー量(kcal)と同じ数値の容量(ml)のお弁当箱を選びます。
1食に800 kcal が必要な人は、容量800ml のお弁当箱になります。

では、あなたの1食に必要なエネルギー量を知るにはどうしたらよいのでしょうか。

食事でとるべきエネルギー(kcal)の量は、性別、年齢、運動の量などの様々な要素によって、人それぞれちがいます。
また、年を重ねたりライフスタイルが変化すると、必要なエネルギーの量も変わってきますが、まずは日本人の平均値を基準に自分をあてはめてみます。

それでは、実際にやってみましょう!

① 必要なエネルギー量を確認する

a)下のグラフの 性別・年齢から、当てはまる箇所をチェックします。
b)普段の身体活動レベル※が高い人は ▲、普通の人は● 、低い人は ▼ が目安です。

※身体活動レベル
高い ▲:移動や立っていることが多い仕事をしている、またはジムに通ったり週に何回かスポーツを楽しむなど活発な運動習慣を持っている。
普通 ●:デスクワーク中心の仕事だが、職場内での移動や立って行う作業や接客などもする、または通勤・買い物・家事・軽いスポーツなどで毎日身体を動かしている
低い ▼:生活の大部分を座って過ごしている

性別及び年齢別食事摂取基準エネルギー量一覧表

c)次に、必要なら体格チェックをして、よりぴったりサイズに修正します。
下の式にあなたの身長と体重を入れて、BMI(ボディマスインデックス:体格指数)を出してください。

BMI(ボディマスインデックス:体格指数)計算式

計算した自分のBMIと目標とするBMIを比べて、適正範囲より自分のBMIが少ない人は、上のグラフでチェックした箇所の上の方の値を、逆に適正範囲より大きい人は下の方の値を見ましょう。

② 自分に合ったサイズのお弁当箱を決める

グラフ中の自分が該当する箇所の一番左にある、一日のエネルギー量(kcal)の1/3を1食の適量として、それと同じ数値のサイズ(ml)のお弁当箱が自分に合った(適正な)サイズのお弁当箱です。
例えば、1日1800kcalが適量の人の場合、1食は600 kcalですから、600mLの弁当箱が適正サイズとなります。

選んだお弁当箱に見合った食事量を一定の期間(1か月、3か月、6か月)食べてみましょう。その結果に合わせてお弁当箱のサイズを見直していくことで、より自分にぴったりなサイズがわかります。

ルール2:動かないようにしっかりつめる

適正サイズのお弁当箱を選んでも、中に詰めるごはんやおかずの量がお弁当箱に対して多かったり少なかったりでは意味がありません。

ごはん(主食)・メインのおかず(主菜)・野菜のおかず(副菜)をすき間なくしっかりつめることで、ちょうどよいエネルギー量や栄養素量になります。

ちょうどよいサイズの弁当箱をものさしとするためには、お弁当箱につめる1食分の食物(料理)が、すき間なく詰まっていて、ふたをしたときに料理がつぶれない高さになっていることが重要です。

うまく詰められているかのチェックを、詰めた中身の重さでするとすれば、弁当箱の容量(mL)の数値の70%程度に当たります。60%未満では、料理の間に箸を立てると、すき間ができます。80%以上では、ふたで料理がおさえられ、ごはんやおかずがつぶれてしまいます。

700mlのお弁当箱の重さで示す、お弁当の適量の例 ルール3:主食3・主菜1・副菜2の割合に料理をつめる

「ごはん(主食)」「メインのおかず(主菜)」「野菜のおかず(副菜)」の3つの料理は、見た目や味だけでなく栄養面においてもバランスのよい食事をつくるために重要です。

主食、主菜、副菜の特徴と栄養的な役割

主食・主菜・副菜は、それぞれ使われる主な食材が異なるので、得られる栄養素の種類や量が異なるのはもちろんですが、味わいや色合いにも違いがあります。
これら3つの料理とその組み合わせによって、食事全体の栄養やおいしさのバランスが図られます。

ルール4:同じ調理法の料理(特に油脂を多く使った料理)は1品だけ

「ごはん(主食)」「メインのおかず(主菜)」「野菜のおかず(副菜)」がそろっていれば、どんな料理でもよいというわけではありません。
調理による影響を減らすために、調理法や味つけが重ならないようにすることが大切です。特に、油脂を多く使った料理が重なると、1食全体のエネルギー量がオーバーしてしまいます。

油脂の使用量から見た主菜・副菜の調理例 ルール5:全体をおいしそう! に仕上げる

ルール1で 1食全体で必要なエネルギー量をもとに、お弁当箱のサイズを決めるところからスタートしましたので、最後のルール5でもう一度全体をチェックします。

食事で大切なことは、おいしそうで、きれいで、楽しいこと。季節感や彩りも意識しながら、味だけでなく見た目にもおいしいお弁当に仕上げましょう!

お弁当を美味しそうに詰める

出典:NPO法人食生態学実践フォーラムHP( https://shokuseitaigaku.com/

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