作るより難しい?お弁当の“詰め方”のヒント

毎日お弁当を作っているけれど、ちっとも上手に詰められない。詰め方の正解がわからない。というお悩み、お弁当生活を始めたばかりの方だけでなく何年もお弁当を作っているベテランさんにもありませんか?
実は私も作るより詰めるのが苦手なタイプ。
今回は、そんな私が色々試して気がついたことをお話しいたします。
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SNSのお弁当動画を見て気がついたこと
私の職場は、お弁当箱やランチグッズを販売するお弁当箱専門店。
仕事がら毎日たくさんの(中身の入っていない)お弁当箱を扱っていますし、お弁当に関するSNSも情報収集のためによく見ています。
この間、SNSでお弁当を詰める動画を見ていて気がついちゃいました。
販売しているほとんどのお弁当箱に【仕切り】が付属としてついているんですが、SNSのお弁当の詰め方動画ではこの【仕切り】を使っていない方が圧倒的に多いんです。
SNSでお弁当を詰める様子を公開していらっしゃる方は、ご飯に傾斜をつけてお弁当箱に詰めることでご飯の一部をおかずの土台にしていて、さらにごはんとおかずの境は大葉や笹の葉、レタスなどを挟むことで仕切り兼彩りにされています。
お弁当箱に付属の【仕切り】は大抵がまっすぐに立つようにできているため、ごはんの土台の上におかずを寝かせたり立てかけたりして仕切りたい場合は、使わないという選択になるわけです。
また、付属の【仕切り】は素材がプラスチックや木でできていて、曲がったりせず融通が利かないためおかずとの間にデッドスペースができてしまいがちです。
お弁当の詰め方に悩んでいて、付属の【仕切り】を 『お弁当箱に付いているんだから、当然これで仕切るのよね』 と、なんとなく使っている方は、一度仕切りを使うのをやめてみましょう!
ワックスペーパーやおかずカップ、大葉などで仕切ってみると、詰めにくさの解消につながるかもしれません。
ここでひとつ注意です!お弁当を電子レンジで温める場合は、ワックスペーパーではなくオーブンペーパーを使用してくださいね。ワックスがレンジで温められて溶ける可能性があります。おかずカップもレンジ加熱不可の場合がありますので、まずは注意書きをしっかりと確かめてから使いましょう。
ちなみに、私個人としてはごはんにおかずの汁やタレが染みたところもおいしいと思うタイプなので、自分のお弁当に仕切りは使いません。味が混ざると相性が悪そうなおかずが隣り合わせにならないようにしつつ、おかず同士も仕切りなしでどんどん詰めちゃいます。
なぜなら仕切るのが面倒なので(笑)。食べるのも自分でALL自己責任なので問題ありません♪

詰めやすい形ってあるんです!
お弁当箱の形は代表的なもので、角形(長方形)、丸形(円)、オーバル型(楕円)、ダイカット型(キャラクターなどのモチーフ型)があります。
この中で一番詰めるのが難しいのは、やはり【ダイカット型】です。お弁当箱の形が複雑なので、形に合わせて詰めなければなりません。
しかし、ダイカット型はほとんどが小さなお子様用なので容量が小さく、おかずもそれほど入りません。小さなお子さんのお弁当はお弁当箱にギッシリみっちり詰めるというよりは、食べやすさを考えてお子さんお口に合わせた大きさのおかずをゆとりを持たせて入れるので、形の複雑さは問題はありません。
ただし小さなお子様用ではなく、大きなお子様用のお弁当としてギッシリみっちり詰める場合は、難易度がググッと上がりますのでご注意を!
ダイカットの次に詰めるのが難しいのが【丸形】です。
カーブに沿わせておかずを詰めなければならず、すき間ができやすい形状です。隙間を埋められるおかずが必要だったり、詰める際にテクニックが必要になります。
特に丸形でサイズが小さいお弁当箱は、カーブも急になりますのでお弁当ビギナーの方にはおすすめしません。
逆に一番詰めやすいのは【角形】です。
中でも幅が狭い、スリムな長方形のお弁当箱はお弁当初心者さんにおすすめです。 理由はおかずを一つずつ煮物、卵焼き、唐揚げ、おひたしと幅いっぱいに順に詰めていけばよいから。 スリムではない長方形のお弁当箱はお弁当箱幅に対しておかずを2列で順に入れていくイメージで詰めていくのがおすすめです。
詰め方のセオリー、あなたに合っていますか?
お弁当の上手な詰め方について調べると ごはん→大きいおかず→小さいおかずの順に詰める とあります。
私も「なるほど!そうか!」と思い実践していたのですが、これがどうもうまくいかないんです。
ごはんを先に詰めるのは問題ないのですが、おかずがしっくりきません。
大きいおかずといってもその日によってサイズも形も違います。おかずによっては上下に重ねて入れることもあるんですが、ほぼ雪崩が起きるかつるつる滑って狙ったところに収まってくれません。
傾斜をつけたご飯の上に乗せた一つめのメインおかずはいいとしても、2個めが滑り落ちていきます。どんどん時間はなくなるしイライラする~!!!
という失敗からのイライラを繰り返した結果、大きいおかずから詰めるのをやめました。 きっとほとんどの方は上手に大きいおかずから詰められるものと思いますが、私にはこの方法には向かない。という結論にたどり着きました。
では今はどうしているのかというと、セオリーとは逆の小さいおかずから詰めています。
私にとっての小さいおかずというのは、例えばきんぴらごぼうや人参のラぺなど形の変わるおかずはもちろん、煮物や野菜炒めなどおかずカップに入れて詰めるもの全般をいいます。
おかずカップに半分ほどおかずを入れたら、とりあえずお弁当箱の中に置いてしまいます。
そうしてからメインの大きいおかずを詰めるとおかずカップで余分なスペースが塞がれているので、メインのおかずがそれほど動かずにいてくれるんです。
おかずカップにおかずを半分ほど入れるのは、おかずカップがひっくり返ったりしないように重しにするため。
逆にいっぱいまでおかずを入れてしまうと、他のおかずを詰める際にスペースを作りでギュッと寄せたりした時に中身が溢れてしまうので最初からいっぱいには入れません。
他のおかずをすべて詰め終わったら、あらためておかずカップに小さいおかずを限界まで足します。
あくまで私の詰めやすかった方法ですので、皆さんにとっても詰めやすいかどうかはわかりません。お弁当箱屋のスタッフはそういう詰め方をしているのね。ぐらいに思っていただければ幸いです
セオリー通りの詰め方も今回ご紹介した私の詰め方も、あくまで参考にしかなりません。
人によって詰めやすい方法はそれぞれです。ご自分のベストな詰め方に出会えるまでトライ&エラーを繰り返していきましょう。

おかずの配置で見た目のおいしさがUPする
どのお弁当にも言えることですが、綺麗に美味しそうに見せるコツは、隣同士のおかずの色が被らないように詰めること。色合いが同じおかずが集まっているとお弁当自体がぼやけた印象になってしまいます。違う色のおかずが隣合うことで視覚的な変化が生まれ、より美味しそうに見えるんです。
例えば、きんぴらの横に唐揚げでは、茶色が続いてしまうので、きんぴら、ゆで卵、唐揚げとしてみたり、きんぴらと唐揚げの間にブロッコリーやパセリを差し込み、彩りを追加するのがおすすめ!
パセリはスパイス売り場にある小瓶に入ったドライパセリではなく、生のパセリです。パセリはなんといっても水分が出ないし長持ちするので、私の最近のお気に入りです。
詰め方の良し悪しがわかるのは食べる時!
お弁当が上手に詰められたかどうかは、お弁当を詰め終わった時にはまだわかりません。
お弁当は食べるために作るもの。お弁当を食べる時に食べやすく美味しそうにお弁当箱に収まっていて初めて上手に詰められたといえるでしょう。
フタを開けたら中身がぐちゃぐちゃになっていたら食べにくいだけでなく、味も混ざってしまって美味しさも半減してしまいます。
また、無理やりギュウギュウに詰めたお弁当はご飯が押し固められていたり、おかずが潰れてしまったりして食べにくくなります。
学校や職場までお弁当を運んでいる間に中身が片寄ってしまわないようにおかずやごはんはきっちり隙間なく、かつ押しつぶすことなくすむように高さもピッタリを狙って詰めましょう。
深さのあるお弁当箱はに高さの足りないおかずを詰める時は、ごはんを薄く敷いて土台にするか、おかずを上下2段に重ねると高さがでます。
毎回、用意したおかずでは隙間が埋まらなくて困るという場合は、お弁当箱のサイズを小さくしてみるのも一つの方法です。

まとめ
上手にお弁当を詰めるには
・詰めにくいのであれば付属の仕切りは使わない
・自分が詰めやすい形のお弁当箱をみつける
・自分が詰めやすい順番を探す
・お弁当はふんわりかつピッタリを目指して詰める
・隣り合うおかずの色を変える
この5点について、試行錯誤を繰り返し、自分だけの正解を見つけるのがよさそうです。 正解は1つではありませんから、楽しみながら色々な方法やお弁当箱を試してみましょう!
執筆者紹介TABERUNY(タベルニー)編集部
お弁当箱専門店に勤め家族のお弁当も毎日作る365日お弁当まみれなスタッフが、業務や日々のお弁当作りから得た『毎日を美味しく・楽しく・ワクワクにする』お弁当にまつわる情報をお届けいたします。今日もみんなでお弁当食べるにー!