お弁当作りで【一番大切なこと】

お弁当づくり
お弁当作りで【一番大切なこと】

お弁当で一番重要なことってなんだと思いますか?

栄養のバランスや美味しさだと思う方や、好きなおかずやいろいろな種類のおかずをいれることで食べる人が喜んでくれること、見た目の美しさや可愛らしさだったり、毎日作るとなると手軽さやコストも重要ですよね。

人それぞれ色々なことが考えられますが、やっぱり一番重要なのは

「安全に食べられる」ということ。

人が食べるために作るお弁当です。食べたら体調が悪くなったではいけませんよね!

そんなの当たり前と思うかもしれませんが、当たり前すぎて
「まぁこのくらい大丈夫でしょ♪」なんて疎かになっていませんか?
TABERUNY編集部と一緒に安全なお弁当作りのためにお弁当が傷む原因と対策を確認してみましょう。

お弁当が傷むのは食材が原因?

「お昼にフタを開けたらお弁当が傷んでいたよ!」
こんな報告を家族から受けたら、「え?!あのお肉傷んでたのかしら?」とすぐに使った食材を疑ったりしませんか?

もちろんお弁当作りに使用した食材も食中毒の原因になる可能性はありますが、その他にも様々なことが原因になります。
傷んでいる食材をわざわざ選んで調理をする人はいないでしょう。そもそも傷んでいなくても食材の中には菌はいますし、私たちの皮膚にも口の中にもいます。
原因はいろいろあります お弁当が傷んだ原因はおかずの加熱不足だったかもしれないし、調理の途中でレシピを見るためにスマホを触った手をちゃんと洗わなかったせいかもしれません。ひょっとするとお弁当を詰めている時に、偶然菌がまだ温かいごはんの上に落ちてきたからかもしれません。
食中毒の原因はあらゆるところに潜んでいるんです。

しっかり洗って加熱すれば菌はゼロ…にはなりません

しっかり洗えばすべての菌が落とせるわけでもありません。
食材は形も凸凹したものが多く、植物などは毛が生えていたりしますよね。そういった凸凹や毛の隙間はちょっとやそっとで洗い流せるものではありませんし、食材の中にも菌は潜んでいます。

しっかり洗う

毎日きちんとお掃除を欠かさないお家でも、菌は空気中を漂っています。
病院や医薬品工場などの設備が整った無菌室ならともかく、一般家庭で菌をゼロにするのは到底無理なのです。

また食中毒対策といえば【加熱】が鉄則ですが、加熱すれば菌はきれいさっぱりいなくなる!わけではありません。ほとんどの菌は75度で1分加熱することで死滅しますが、菌によっては100度で1時間以上加熱しないと死滅しない菌もいるんですよ。
噂では100度じゃダメなやつまでいるらしいですし、菌、恐るべし!

おまけに『しっかり中心温度が75度になったのを確認してタイマーで1分』なんて、朝の忙しい時間に測れるはずがありません。(だいたい炒めものの中心温度ってどこを測ればいいの?野菜炒めの中心ってどこ?)

ほとんどの方が五感を駆使して【恐らくちゃんと加熱できた】であろう状態になったのを確認するぐらいではないでしょうか。当然、加熱ムラや加熱不足によってやっぱり菌が残っている可能性があります。
菌もウイルスも目に見えないから厄介なんですよね。某漫画みたいに見えればいいのに、と一瞬思いましたがそれはそれで怖いですよね。

キャラ弁素材も加熱するが吉?

食材の加熱と言えば、キャラ弁をつくるのに必需品だといっても過言ではない?『ハム・かにかま』などの火を通さなくても食べられる要冷蔵の加工品も、実はお弁当に入れる際は加熱が推奨されているってご存知ですか?
できるだけ加熱しましょうと農林水産省のサイトにも掲載されているんです。 そちらのサイトでは、【ハムやかまぼこなど】と表現されているのですが、スライスチーズも同様なんでしょうか。ハムやかまぼこは加熱してもキャラ弁の材料として使えそうですが、チーズはちょと難しそうですね。

出典:農林水産省WEBサイト お弁当づくりによる食中毒を予防するために
キャラ弁素材も加熱するが吉?

何はともあれ、洗浄も加熱も【菌の数を限りなく減らすだけでゼロにはできない】万能ではないことを覚えておきましょう。

お弁当を温かいまま食べさせてあげたい親心

お子さんから「お弁当が冷たくて美味しくない。」「冷たいごはんは苦手で食べたくない」と言われてしまった方、いらっしゃいませんか?

冷たいごはんはNO

そもそも日本のお弁当は、朝作ったものを学校や職場に持参してそのまま食べるスタイルですから、基本的に常温か冷たいものでした。
ですが、今は何でも温められる時代。幼い頃から食事は温かくて当たり前で、日常的に冷やご飯や冷たいおかずを口にする機会はないという方も多いでしょう。冷たいお弁当を苦痛に感じるのもわかります。

せっかく作ったお弁当。我慢してではなく美味しく楽しく食べてほしい。
なんとか温かいお弁当を食べさせてあげたい。と思うのが親心。
ネットの掲示板などには、お弁当を温かいまま持たせるアイディアを教えてほしいという書き込みも多数ありますね。

これについて様々なアイディアやグッズの紹介がありますが、食中毒予防の観点から言うと、通勤、通学をする人用の『朝作ってお昼に食べるお弁当』の保存温度の基本は

・調理後、素早く20度以下にする
・20度以下を保って保存する

ですから、温かいお弁当を食べるためには20度以下で保存したお弁当を、食べる直前に電子レンジで温める一択になります。

学校や職場に使える電子レンジなんかないよ!という場合は食中毒菌が増殖できない温度帯をキープするという手もありますが

・調理後、65度以上をキープ

は、なかなかハードルが高いです

夏に保冷剤を使うように、使い捨てカイロで温めるなんてアイディアもネット上にはあるようですが、体を温める目的の使い捨てカイロの機能として、65度以上の高温を長時間キープしたらやけどのリスクがありますから、そこまで高温にはならない設定になっているはずです。 さらに、ある程度の空気の循環がないと発熱が持続しないとのことですので、ランチバッグの中で温度が下がって逆に細菌が繁殖しやすい状態をキープしてしまい、お弁当が傷む原因になりかねませんからおすすめできません。

ここはやはり、市販の保温弁当箱を使うのがベストかと思いますが、こちらもやはり注意が必要です。
保温弁当箱といっても、お弁当がまるごと温かくキープできるわけではありません。ほとんどの保温弁当箱はご飯だけかご飯と汁物(スープなど)が保温の対象で、おかずは保温されません。
また、ごはんの保温容器とおかず容器を専用のバッグに入れる場合、ごはんの保温容器のフタの部分から熱が伝わってバッグ内が温まり、そのままではその熱でおかずが傷む可能性があります。そのため、おかず容器の上に保冷剤を置くことを推奨する商品もありますので、購入前に確認しましょう。

丼タイプの商品もありますが、こちらはごはんだけを保温するタイプと比べて高温をキープする力が弱い傾向があります。
そしてどの保温弁当箱も、詰めてから食べるまでの時間が長ければ長いほど温度が下がります。詰めた時は熱々でも食べる時はほんのり温かい程度で希望の温かさに満たないこともあり得ます。過度な期待を持たぬよう、商品の保温効力や検証結果をしっかりと確認しましょう。

商品の保温効力をしっかり確認

菌が繁殖しにくい高い温度帯をキープすることとパッキンなど細部まで毎回きちんと洗浄することは食中毒予防の点からもマストです。保温効果をしっかり発揮させるためには、余熱が必要だったり、適切な量を入れる必要があったりしますので、面倒でもまずは取扱説明書をよく読んでから使用することが大切です。

また、保温弁当箱は保温するための真空二重構造が必要なため、保温できないお弁当箱に比べて重くかさばるといった面もあります。温かいお弁当の方がいいだろうと親切心で息子さんに保温弁当箱を購入したものの、息子さんに持っていくのにジャマだから普通のお弁当でいいと言われた友人もおりますので、ご注意ください。

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冬も保冷バッグを使うべし!

保温弁当箱は必要ないという方にとっても、やはり冬の冷たすぎるお弁当は辛いものです。 温かい季節に活躍した保冷バッグを保温バッグとして使いましょう!
ただし、この場合の保温は温かいをキープするのではありません。外の気温からお弁当を守り、お弁当の温度が低くなりすぎないようにする役割です。

ランチバッグとして、しっかりと断熱材が入った保冷バッグを保冷剤は入れずに使用すればOK。お弁当はきちんと20度以下まで冷ましてから入れてくださいね。
断熱材の入っていない保冷バッグは残念ながら保温効果は期待できませんので、暑い時期に保冷バッグとして保冷剤と一緒にお使いください。

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まとめ&お願い

お弁当にとって一番大事な「安全に食べられる」を守るために、お弁当が傷む原因と対策を確認してきましたがいかがでしたか?

そんなに気にしなくたって今まで大丈夫だったんだから大丈夫!

でもそれは単に今まで運がよかったからかもしれません。
菌やウィルスが口に入っても、食べる人の免疫が勝ってしまえば問題はないのです。
ですが、たまたま体調が悪かったら、免疫が下がっているときに口にしてしまったら、同じ結果にはならないでしょう。

ですからお弁当を作る際にはこういった危険があることを頭の片隅に置いておいてほしいのと同時に、食べる側にぜひ伝えておいてほしいことが2つあります。

ひとつは食品が傷むとどんなにおいがして、どんな見た目になるのか。
日常的に食べられるものしか目にしていないと、お弁当が傷んでいても気づかない可能性があります。食品が傷んだ時の臭いを知っていたり、食品は腐ると納豆のように糸を引くことがあるなどの知識があるのとないのでは大違いです。

ふたつめはお弁当の味やにおいがおかしいと思ったら、食べない

…せっかく作ってくれたのに残したら悪いよね。
…これを食べないとお腹がすいちゃってみんなの前でお腹がなっちゃうかも。
なんてことが頭をよぎって、口に入れた時にちょっと変かな?と違和感を感じながらも食べてしまうことありませんか?

食中毒は時に命の危険が伴います。 すこしでも何かおかしいと思ったら【食べないで!】を必ず伝えてあげてください。
そして小さなお子さんの場合は、そういう時にどうしたらいいかをぜひ親子で話し合ってください。

先生に相談すればいいんだよ。だとか、別の容器の中身がおかしくなければ食べても大丈夫。など対処法を共有し、いざという時にお子さんがパニックにならないようにしておくと安心です。無理をして傷んだお弁当を食べてしまうという結果を防ぐことができます。

ちなみに私は娘のお弁当袋に、いざという時用として一本で必要な栄養が採れる系の栄養補助食品を常に入れておきます。もしお弁当が傷んでいて食べられなかったらコレを食べてね。と。
ほとんど出番はないのですが、わたしのお守り代わりですね。備えることで親も子も安心できるのでおすすめですよ。

お弁当タイムはいつも楽しい時間であってほしいから、安全に食べることができるを大前提に気をつけるべきはことは気をつけて、お弁当生活楽しんで行きましょう!

TABERUNY(タベルニー)編集部

執筆者紹介TABERUNY(タベルニー)編集部

お弁当箱専門店に勤め家族のお弁当も毎日作る365日お弁当まみれなスタッフが、業務や日々のお弁当作りから得た『毎日を美味しく・楽しく・ワクワクにする』お弁当にまつわる情報をお届けいたします。今日もみんなでお弁当食べるにー!

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