ピッタリなお弁当箱の選び方

お弁当箱の選び方としてよくあげられるのは、素材の違いや容量、デザインです。でもそれだけでは本当にあなたにピッタリのお弁当箱を選ぶのは難しいんです。
様々な角度からあなたのお弁当ライフを振り返ることで、よりあなたにピッタリなお弁当箱に巡り合えますので一緒に考えてみましょう。
まず確認すべきは、お弁当箱を使う頻度
お弁当を作るのが年に数回なのか、それとも毎日なのかによってお弁当箱の選び方の優先順位は変わってきます。小学校の学校行事で年に数回だけお弁当を作る場合は、多少の面倒くさいも使いにくいもその時だけと思えば乗り越えられますので、デザインを優先して食べる人のテンションがあがるお弁当箱を選んでOK。ですが、これが毎日作るお弁当のお弁当箱となると話は違ってきます。
今回は、使う頻度が高いお弁当箱を選ぶ方法をお弁当箱専門店『TABERUY(タベルニー)』編集部が解説します。
Contents
お弁当を毎日作る場合のお弁当箱の選び方
お弁当を毎日作る場合のお弁当箱を選ぶには、まず、作る人、片付ける(洗う)人のストレスが少ないということを優先させましょう。申し訳ないですが、食べる人の好みは二の次にしていただきたいです(笑)お弁当は作らなければ食べられないのですから、作り続けるというモチベーションが必要になります。毎日のちょっとしたイライラはお弁当作りのモチベーションを下げてしまいます。
例えば、パッキンを外して洗ったりまたつけたりするのが面倒で一番ストレスを感じるという方は、パッキン一体型かパッキン自体がないお弁当箱を選びましょう。ちなみに、パッキンが外れるのに、『別に外さずにフタにつけたまま洗えばいいじゃない。』と思っている方は気づいたらパッキンがカビてしまっています。
「パッキンが外れる」=「必ず隙間がある」という事。隙間からお弁当の栄養がたっぷり入った水分が入るので綺麗に見えて汚れています。パッキンを外せるタイプのお弁当箱は必ずパッキンを外して洗ってくださいね。
今回はパッキンを例に挙げましたが、人によってストレスを感じる項目は違ってきますので、ちょっとイラっとするけどこんなものかなと思わずにストレスフリーのお弁当箱を探しましょう。

お弁当を食べ終わった後、どうしてる?
お弁当を食べ終わってからお弁当箱を洗うまでに時間がかかる人とかからない人がいると思います。ここでいう時間がかかる人、かからない人とはこんな人を指します。
【お弁当箱を洗うまでに時間がかかる人】
お昼に食べたお弁当を家に持ち帰り、夕食の洗い物と一緒に洗う人や、持ち帰ったお弁当箱をついつい出し忘れて洗うのが翌日以降になってしまう人。
【お弁当箱を洗うまでに時間がかからない人】
お昼休み中に会社の給湯室で食べ終わったお弁当箱をすぐに洗う人。
食べ終わった後のお弁当箱はすぐに洗うのが一番いいんですが、職場や学校などの環境により洗うことができないこともしばしば。お弁当を食べ終わってから【お弁当箱を洗うまでに時間がかかる人】におすすめのお弁当箱は、つけ置き洗いができるお弁当箱です。
お弁当箱にこびりついた汚れは、お湯に長時間浸して柔らかくすれば落としやすくなります。しかし、木製のお弁当箱は基本的にはつけ置きをしない方がよく、つけ置きをしたとしても長くて10分程度までがよいとされています。あまり長く水やお湯に浸けてしまうと形が歪んでしまったり、隙間ができるなどお弁当箱の寿命を縮める原因になるからです。
また漂白剤もほぼ使用はNG。こびりついた汚れはガリガリとこすって落とすこともできますが、お弁当箱を傷めてしまいます。お手入れがしやすいようにウレタン塗装をした木製弁当箱もガリガリとこすればせっかくの塗装が剥げてしまいます。
その点、樹脂(プラスチック)やステンレス製のお弁当箱は木製よりは長時間のつけ置きや漂白剤も使用できるものもあり、ちょっと臭う昨日のお弁当箱も楽に綺麗にできます。とはいえ、樹脂製のお弁当箱も種類によってはつけ置きNGなものもありますので、つけ置きや漂白剤の使用が可能かは購入前に調べておきましょう。(どんなお弁当箱も食べ終わったらなるべく早く洗うのが一番なんですけどね。)
曲げわっぱやくりぬきのお弁当箱は温かみがあって何を入れても映えて美味しそうに見えるため人気が高いですが、特にお弁当箱を洗いに出すのを忘れてしまう人にはおすすめできません。最近は見た目を曲げわっぱそっくりにした樹脂製のわっぱ弁当箱もありますので、木製品の温かみが好きだけれどつけ置き洗いをしたい方は候補にしてみてはいかがでしょうか。
食べる人の行動で考える、あなたにおすすめのお弁当箱は?
自転車で通勤通学をする方や元気いっぱいの小学生のお弁当は、汁漏れしにくいお弁当箱がおすすめです。
「気づいたら自転車のカゴに入れた鞄の中でお弁当箱が斜めになっている」なんてことありませんか?自転車の振動が徐々にお弁当箱を傾けて汁漏れの原因なるので、そういう方にはフタをかぶせるだけでなくガッチリとロックできるパッキン付きのお弁当箱がおすすめです。
さらに元気いっぱいのお子さんは、いくら「お弁当が入っているから、走ったり振り回したりしたらダメだよ」と言っておいても、何かの拍子にテンションがあがってしまい、無意識に走ったりジャンプしたり、鞄をブンブン振り回したり、お弁当が入ったランドセルを横倒ししたり…そうなるとお弁当箱は目的地に着くまでに傾くどころか三回転ぐらいして逆さになっているかもしれません。汁漏れだけでなく、綺麗に詰めたはずのお弁当がぐちゃぐちゃになってしまうおそれもおおいにあります。
その場にいないエネルギッシュな子供の行動を制限するのはまず無理でしょう。その場にいても難しいぐらいですからここはスッパリ諦めましょう。ですから、そういうお子さんのお弁当箱を選ぶ場合には、3回転して横倒しになっても汁漏れしないお弁当箱を選ぶことと、隙間なく詰めることが大事です。
ドーム型のフタのお弁当箱は、おかずやご飯を潰さずにふんわり盛れる一方、隙間も生まれやすいので蓋との間の隙間をキチンと埋めないとせっかくのお弁当がぐちゃぐちゃになってしまうことがあります。同じドーム型のお弁当箱でサイズが小さいものにチェンジし、蓋までの部分も隙間をなくすなど詰め方を工夫する必要があります。
ドーム型のお弁当箱の詰め方についてはいろいろなテクニックがありますのであらためてご紹介しますね。

食べる人の気持ちに寄り添うお弁当箱は?
思春期だった中学生、高校生の頃を思い出してみてください。「大きいお弁当は恥ずかしい」「でも足りなくてお腹が鳴るのはもっと恥ずかしい」と真剣に思っていて、母に頼んでお弁当箱は幼稚園や小学校低学年の子供用の小さいものにしてもらい小食をアピール。授業中、お腹が鳴りそうなときにはお腹をへこませて咳払いをしたり、休み時間にお水をいっぱい飲んだりとあれこれやっていましたね。(遠い遠い昔のことです。)
全国の大きいお弁当箱が恥ずかしいさんにおすすめなのが、小さく見えてたっぷり入る「高さ(深さ)がたっぷりある」お弁当箱です。同じ容量でも高さが違うと見た目の印象ちがいませんか?
ここで重要なのは見た目の高さと実際にお弁当のごはんやおかずが入る部分の高さが変わらず高いものを選ぶということ。お弁当箱の中には中フタというパーツがあったり、フタが本体にめり込むような形で閉まるものもあり、見た目より実際は量が入らないものもあるからです。
フタがドーム型のお弁当箱はフタの部分にもしっかり詰められる分、見た目より驚くほどの量が詰められますのでおすすめです。それからこれはちょっとチートな気もしますが、フタのかぶせ部分の重なりが多いお弁当箱は、お弁当の中身が本体から上にはみ出しても、フタの重なり部分がちょっと浅くなるだけで蓋は閉まります。(ただし上から押したら中身が潰れちゃいますけれど)そのため、こちらもおすすめです。


買う人の心情から考える、あなたにおすすめのお弁当箱は?
とにかくすぐに壊れてしまうから、少しぐらい手荒に扱ってもお弁当箱の部品が取れたり割れたりしないお弁当箱がいい人は、ステンレス製のお弁当箱や、レバーやロックのないかぶせタイプのお弁当、シール容器と呼ばれるようなお弁当箱など構造がシンプルなお弁当箱がおすすめです。
同じようにシンプルなアルミ製のお弁当箱もありますが、ステンレスに比べて柔らかいため落としたりぶつけたりすると案外簡単に凹みができ変形しやすいです。傷や凹みが気になってしまう方にはオススメできませんが、ちょっとぐらい凸凹があった方が無骨な感じや使い込んだ感が出て愛着がわくので私は好きです。

まとめ
今回はお弁当に伴う様々な行動や心情からおすすめのお弁当箱を解説してみました。
いくら量がピッタリでも、見た目が可愛くても行動や心情に合わないお弁当箱は、段々と出番がなくなって食器棚の隅に追いやられていきます。
お弁当箱を選ぶ際には、デザインや容量だけでなく実際にどんな風に使われるのかに考えを巡らせてあげると、本当にあなたにピッタリなお弁当箱にきっと出会えますよ。
執筆者紹介TABERUNY(タベルニー)編集部
お弁当箱専門店に勤め家族のお弁当も毎日作る365日お弁当まみれなスタッフが、業務や日々のお弁当作りから得た『毎日を美味しく・楽しく・ワクワクにする』お弁当にまつわる情報をお届けいたします。今日もみんなでお弁当食べるにー!